会長所信


2020年1月に国内初の新型コロナウイルス感染症が確認されてから早3年、日本経済は大きく停滞し、多岐にわたる業種で多くの企業が未曾有の危機に陥ることとなりました。幸いにも、行政による手厚い経済支援が功を奏し、九州・沖縄における倒産件数はコロナ禍以前よりも下回る低水準で推移しました。日々の環境変化も著しく、密になることを避けなければならない状況下で、在宅勤務やリモートワークの普及、EC 市場の拡大、DX 推進など、コロナ禍だからこそ生まれたニューノーマル時代へと突入しました。ようやくコロナ禍の出口への期待が増してきたばかりの2022 年に入ってからは、私たちが予想もし得なかったロシアによるウクライナ侵攻が始まり、国際情勢の大きな変動が、原油・原材料価格高騰を引き起こして、九州ブロック内の会員企業の収益にも大きく影響を及ぼす事態となっています。そのような現状であるにもかかわらず、私たち中小・零細企業の多くは仕入れ価格等の経費の高騰を容易に販売価格に転嫁することは許されず、依然として厳しい経営を続けていかなければならない状況です。

しかしながら、このような時にこそ、私たちはこれまで九州ブロックが繋いできた会員同士の人的ネットワークや知見を活かし、九州経済産業局・沖縄総合事務局及び関係機関と手を携えて、より密な活動を展開していかなくてはなりません。九州ブロック約 4,000 名というスケールメリットを最大限に生かし、会員企業や単会における現状の動向調査と分析を基に、身近に取組める改善の為の手法開発や、新しい連携・枠組みの構築が求められていると考えています。

そこで、令和5年度九州ブロック商工会議所青年部連合会は5本の柱を掲げ活動をします。まずは、上記にも挙げいるとおり、現状の会員企業や単会における動向調査をおこない九州ブロック約 4,000 名の声を所轄委員会で集約し、連携協議会において九州経済産業局・沖縄総合事務局及び関係機関に提言を行います。また、毎年のように九州各地で起こる災害に備え令和3年度に策定した災害マニュアルをさらにブラッシュアップし運営します。そして、ビジネスにおいても九州内各大学との連携・交流を図り、今後も各分野において相互的に発展していけるような関係構築を推進します。さらに、従来のビジネス交流会をより発展させたビジネス商談会を催すことで会員間におけるビジネスマッチングの機会を創出します。さらに、YEG のさらなる周知、ブランディングを図るとともに、会員企業や単会の広報・ブランディング戦略プランの構築の一助となる手法の開発に取り組みます。

最後に、令和5年度は、令和元年度に策定した「九州ブロック商工会議所青年部連合会 中期ビジョン(2019-2023)」の最終年度となります。この中期ビジョンの集大成としてしっかりと振り返り、九州ブロック商工会議所青年部連合会としてどのような未来を描いていけるか皆様とともに描き、しっかりと取り纏め「九州ブロック商工会議所青年部連合会 中期ビジョン(2024-2028)」の作成をし、九州ブロック各単会発展にさらに寄与できる組織の構築をおこないます。
ウィズコロナ・アフターコロナの時代に突入し、様々な課題に立ち向かっていかなければならない今、「挑戦~九州ブロック YEG のさらなる飛躍!そして輝く未来へ~」のスローガンのもと、8県連のメンバー全員で果敢に挑戦し、これまでよりもさらに強く「九州はひとつ」となるよう一年間全身全霊で活動に邁進していく所存です。

令和5年度 九州ブロック商工会議所青年部連合会
会長 平田 将士

運営方針

(1)定時総会・役員会議の開催

第28回定時総会5月27日(土)、第29回定時総会9月15日(金)の開催及び役員会議を随時開催する。
また、必要に応じて電子会議室での役員会を開催します。

(2)会長会議の実施(熊本県玉名市)

春会議5月27日(土)、秋会議9月15日(金)の会長会議を日本YEGと共催します。

(3)日本商工会議所青年部 第43回九州ブロック大会の開催

九州ブロック大会玉名大会9月15日(金)~9月17日(日)を主催し、各県連・単会へ参加を要請します。

(4)九州スクラム絆委員会及び事業の実施

委員会を九州ブロック内各地にて開催。委員長は九青連理事として、事業計画を役員会へ上程し、協議、審議を経て、事業を実施します。

(5)ビジネス研修活動

IT化、DX化などデジタル技術の進化により、ビジネス環境に変革が起きています。その技術を活用し、仕事の生産性向上を図ることは、人口減少が進む今を生きぬく必要な取り組みであります。新しい技術に対する学びの場を作り、経営能力向上を図ります。一方、ビジネスの根底はやはり人と人の出会いや交流から始まると考えます。YEG同士の交流と研鑽を図るためにビジネス交流の機会を創出します。

(6)ビジョン活動

「九州ブロック商工会議所青年部連合会中期ビジョン(2019~2023)」の周知拡大に努めます。また、これまでの九青連の活動を振り返り、(仮)「九州ブロック商工会議所青年部連合会中期ビジョン(2024~2028)」を策定して参ります。

(7)災害支援活動

令和3年度に構築された九州ブロック災害支援マニュアルを運用し、的確かつ迅速な対応に努めます。また、有事に備えるリスクマネジメントを啓蒙すること、災害支援金のガイドライン策定にも取り組みます。

(8)ネットワーク活動

各単会との連携を強化し、九州ブロック内の絆を深めていくことは今後の九青連活動の大きな支えとなりま
す。各単会との意見交換会の実施や単会の抱える成長課題に対し、役に立つ情報の提供などの組織活性
化の一助となる活動を行って参ります。

(9)政策提言活動

令和3年度より連携協議会を設置し、九州経済産業局と沖縄総合事務局へ九州ブロックの会員企業の声を届けることができるようになりました。社会変革によって変わり続けるビジネス環境に対して、中小企業が必要とする支援策は大企業とは異なることが予測されます。YEG、つまりは中小企業の今現在の声を届けることが地域経済の持続的な成長を生むための政策作りに必要な活動であると考えます。九州の今、そして未来へ繋がる活動として、九州経済産業局と沖縄総合事務局との更なる連携強化を図ります。

(10)広報ブランディング活動

これまで各単会が行ってきた事業はコロナ禍を受けてリニューアルされ、進化を遂げた形で再開されること期待をしております。このような情報の収集と発信を広く素早く行う仕組みを構築して、単会活動を後押ししていきます。その積み重ねによって九青連への信頼が高まり、ブランドを確立していくと信じています。

(11)日本YEG等各事業の情報提供及び参加要請

全国会長会議 東京開催 令和5年4月28日(金)
第41回全国会長研修会「高知会議」 令和5年11月16日(木)~18日(土)
第43回全国大会「小松大会」 令和6年2月13日(水)~17日(日)

(12)青年部設置の推進と九青連及び日本YEGへの加入促進

青年部未設置商工会議所に対する設置を要請します。また、未加入単会へは加入を促進します。

(13)各単会や県連、日本YEGで開催のビジネス交流会等の後援及び参加促進

(14)その他

① 日本YEG、各県連、各単会の活動に対する支援
② 会員の事業発展と各地域振興に関する情報資料の収集及び提供
③ ペーパーレス会議への取り組み
④ 役員会と委員会出欠報告書の作成
⑤ その他

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